かかみがはら 航空宇宙博物館 [├場所]
まずは外に展示されている機体から。
ということで、館内へ(早)。
館内に入ってまず目を引いたのが土井武夫氏のコーナーでした。
土井氏は博物館に隣接する川崎重工の航空機開発の技術者です。
戦前戦後を通じた氏の活動については、その世界では知らない人はいないという人物で、
「日本の有名なヒコーキ技師を挙げよ」と言われたら、零戦の堀越氏らと共に、真っ先に名前が出て来る1人。
上のボードは土井氏の仕事ぶりを示したもので、太い横線は1機の飛行機の設計、試作、飛行試験の工程です。
この工程表によりますと、終戦までのわずか8年間に改造機を含めて
22機種もの飛行機の開発、設計をしていたことになります。
同時進行で何機も…。
言葉では言い表せないような忙しさだったんでしょうね。
昭和6年改定 川崎BMW六型発動機 取扱説明書
こんな時代があったんですね~。
「ハ-40エンジン部品」
ハ-40は飛燕に使用されたエンジンです。
写真の部品は昭和19年頃に製作されたもので、土井氏、渡辺氏より寄贈された実物です。
ずらりと並ぶ、各務原で初飛行したヒコーキたちの写真。
各務原が各務原たる所以ですね。
もうひとつ、各務原らしいといえば、この低騒音STOL実験機 飛鳥
当博物館の紹介に必ず出て来るアングルの写真です。
機内に入ることができたので、入ってみました。
特徴的なエンジン取り付け位置とフラップ。
紹介ビデオがありました。
飛鳥は、主翼上面にエンジン排気を吹き出し、それをフラップで下向きにかえることにより、
通常の2~3倍の揚力を発生させ、短い滑走路での運用を可能としました。
また、この技術により急角度での離陸、着陸が可能となり、空港周辺の騒音低減効果も期待されました。
ところが実際に着陸してみると、強烈な下向きの風を発生させているために接地後大きくバウンドしてしまい、
着陸距離は伸びてしまいました。
このため、最適な進入角、速度を探るべく飛行を繰り返しました。
そして、着陸距離480m、離陸距離680mという結果を得ることができました。
ベースとなった川崎C‐1は、元々高い短距離離着陸性能を有する機体として設計されましたが、
数値はそれぞれ、着陸距離823m、離陸距離910mです。
ビデオは、「こうして飛鳥は将来のSTOL機開発の際の貴重なデータを残し、その役割を終えました」
というような締めくくりでした。
実機展示場には、飛鳥以外にもここで開発された各種実験機をはじめ、様々な機体が展示されていました。
他の航空博物館と構成は似てますが、実験機が多いのがここの特徴ですね。
実験飛行艇 UF‐XS
PS‐1開発に先立ち、技術研究用に使用された実験飛行艇。
全体写真はなく、こんなマニアックな写真しか撮ってませんでした。とほほ。
興味のあるものしか撮っていないので、かなり偏った記事になってます。
詳しくは、公式サイトをご覧くださいませ■
え、BMWのエンジンとか使ってたんですか!?
最近BMWがバイクを造っていることを知って驚いたのですが、
まさか飛行機用のエンジン…?
飛鳥!かっこいい形してますね~、それこそガンダムなんかで
出てきそうな。飛行機に限らず、実験機とか試作機とかの独特の形状が
ラジカルでいいですね。
by ひろ茶 (2008-02-02 19:56)
飛行機のこういう場面、懐かしいです♪
私、シアトルに住んでいたので、ボーイング工場が近く
よく通いました。
by ぴーすけ君 (2008-02-02 20:42)
迫力満点!
by 赤と青 (2008-02-02 20:48)
マニアックな写真でもOKですよーん(^_^)v楽しめます♪
by (2008-02-02 21:13)
わたしもここには行った事がありますが
よくわからずに、ただ見ていただけでした・・・
とりさんと一緒に行ったら詳しい解説が
聞けたんでしょうね!
by masa (2008-02-03 07:13)
皆様 コメント、nice! ありがとうございます。
■ひろ茶さん
>BMW
元々航空機用エンジンを作るために創業しました。あのエンブレムは、回転するプロペラに青い空、白い雲を表すそうです。当事の高度世界記録を樹立していますし、終戦間近に飛んだ日本のジェット機のエンジンも、BMWから技術援助を受けてます。
■ぴーすけ君さん
ボーイング工場によく行っていたのですか!
いーなー。いーなー。
■赤と青さん
ありがとうございます。
そう言ってもらえると嬉しいです^^
■夢空さん
そうですか?
ちょっと安心しました。^^;
■Krauseさん
nice! ありがとうございます。
■xml_xslさん
nice! ありがとうございます。
■miffyさま
nice! ありがとうございます。
■masaさん
いえいえ。オイラも知らないことだらけで、感動しながら夢中で見てました。
by とり (2008-02-03 08:25)
館内撮影OKなんですね\(^-^)/
海自好きにとって、US-1A(かな?)が近くで見られるだけでも、私にはサイコーです。
こいつの離着陸性能は、相模湾沖で実際に見ましたが、世界トップレベルですね。
by an-kazu (2008-02-03 08:25)
岐阜に行ってみたくなりました。
こういうの、何気に好きだったりします。
by 須川橋 (2008-02-03 12:16)
これは、ストレートに「ここ行ってみたい!」って思いました。
各務原市には行くことはないだろうと思ってたのに、これはすごく良い博物館ですね^^魅力いっぱいですね。
>>工程表、8年間に22機種もの開発、設計 土井武夫氏は正直初耳だったんですが、この仕事ぶりはすさまじいですね。いくら戦争中とはいえ、人間これだけの仕事ができるんですね。
nice!です!
by コスト (2008-02-03 13:09)
飛鳥が展示物になってしまったんですね。
また行ってみたいです。各務原市~岐阜市あたり。
by letterwritingday (2008-02-03 14:59)
こりゃ参った ∑( ̄□ ̄;)グハッ
オイラが見逃していたところばかりです! (><;)
やはりマニアは視点が違う…
そう思い知らされた記事でした (^^;
(勿論、良い意味でね)
また時間を作って行ってみたくなりましたよ (^_-)☆
by (2008-02-03 19:13)
こんにちは。
無骨ながらも機能美といえる飛行機たちですね。
こういう写真を拝見すると今のジェット機なんかはとても洗練されてスマートになっていると感じました。
by OILMAN (2008-02-03 19:57)
これらの写真を見て喜んでいる小生はマニアック?(笑)
いい写真です!
by マリオ・デ・ニ-ロ (2008-02-03 22:42)
■an-kazuさん
US-1Aは確かに特別な存在ですよね。
実際に離水性能を目の当たりにされたんですね。貴重な経験ですね~。
オイラも見てみたいです。
■こけもも:さん
nice! ありがとうございます。
■野原橋さん
興味ありますか。
機会がありましたら是非!^^)/
■コストさん
>これだけの仕事
本当にそうですね~。
関東からだとおいそれと行けませんけど、ここは良かったです。
■letterwritingdayさん
飛鳥が飛んでいた頃をご存知なのですね^^
オイラはまだ生まれてませんでした~d( ̄∇ ̄*)☆\(--
■くずさん
いえいえ。この記事を書くために改めて調べてみたら、「そんなのあった?」という見落としが結構ありました。改めて行きたいです。^^;
くずさん、行きましたら是非レポを!
■thalerさん いらっしゃいませ~ヽ(*´ヮ`)ノ
nice! ありがとうございます。
■OILMANさん
確かに以前のヒコーキは味がありましたよね。
車の世界と似てますね。
■アスランマリオさん
>マニアック?(笑)
師匠!今更何を仰ってるんですか!
■zankiさん いらっしゃいませ~ヽ(*´ヮ`)ノ
nice! ありがとうございます。
by とり (2008-02-04 06:35)
■IsPhotoさん いらっしゃいませ~ヽ(*´ヮ`)ノ
nice! ありがとうございます。
■ハイマンさん
nice! ありがとうございます。
by とり (2008-02-05 22:01)
うん、やっぱりとりさんらしい視点でのレポ、楽しいですぅ♪
勿論まだまだ続きますよねぇ~?(笑)
by カンクリ (2008-02-06 06:13)
カンクリさん
そ、そうですか?ありがとうございます。
>続き
次はお外ですよ~。^^)/
by とり (2008-02-06 19:18)
こんなところがあるのですね。
いつか行ってみます(^^
by sak (2008-02-10 13:19)
sakさん
ヒコーキ好きでしたら、楽しいと思いますよ^^)/
by とり (2008-02-11 08:26)