交通機関とエコ その1 [├雑談]
(コメント欄で散々言いましたが)皆様今年もどうぞ宜しくお願い致しますm(_ _)m
新年一発目ということで、ちょっとカタイ記事ですが、よろしければお付き合いくださいませ。
以前の記事で、「出力は速度の三乗に比例する」という公式のことを書きました■
これは陸、海、空、いずれの乗り物にも当てはまる公式で、
例えば、速度を2倍にするには出力を8倍にする必要があり(2³=8)、
出力を2倍にすると、速度は約26%増加します(1.26³=2.00)。
要するに、「速度を上げるには恐ろしくエネルギーが必要」。ということです。
速度が上がれば上がるほど、莫大なエネルギーのほとんどは、空気(水)抵抗によって失われてしまいます。
普段の生活で、「ぐおおぉっ! なっ、なんて強い空気抵抗なんだ!!」
などと感じる機会はありませんが(感じる方がいたらゴメンナサイ)、
空気は速度を上げるごとにまるで壁のごとく立ちふさがり、
それを掻き分けて進むためには莫大なエネルギーが必要なのです。
これまた以前の記事で、各交通機関の燃費の比較をやりました■■
各交通機関の中で最も速いのはヒコーキなわけですが、
おおよそ新幹線の3倍、車の10倍、船の30倍の速度を出しているとすると、
先ほどの公式を当てはめると必要なエネルギーは単純計算でそれぞれ、
新幹線の27倍、車の1,000倍、船の27,000倍となります。
単純に速度差だけで考えると、ヒコーキが必要とするエネルギーは
他の乗り物と比べてこれだけ多くなってしまうのですが、
にもかかわらず、実際に乗客1人を運ぶために必要なエネルギー量で比較すると、なんとか勝負の形にはなるのは、
ヒコーキが他の乗り物と異なり、空気抵抗の少ない高空を飛ぶから。でした。
ここまでが以前書いた記事のおさらいです。
簡潔にまとめますれば、
・高速になるほど空気抵抗がネックになり、燃費は非常に悪くなる
・でもヒコーキは空気が薄いところを飛ぶので、早い割には燃費イイ
ということです。
で、今回はこのことをふまえた上でエコ関連の私見をウダウダと書いてみます。
空を飛んだり、陸上を走ったり、海上を進んだり、いろいろな乗り物があるわけですが
こうした乗り物を、A地点からB地点への単なる移動手段とみなした場合、
わざわざ空を飛ぶ必然性はありません。
しかし、同じ移動するにしても、安全性、快適性、経済性、環境…と、
乗り物、特に公共交通機関に求められる様々な要素を満たした上で、
更に「より速く、もっと速く…」と速度を追求していくと、
最後はいっそのこと空を飛んでしまった方がよっぽど簡単に済みます。
だから空を飛ぶのです。
仮にヒコーキが他の移動手段と比べて、安全性、快適性、経済性、のどれか1つでも著しく劣っていたとしたら、
ヒコーキに乗ろうとするのは、冒険家、命知らず、金持ちのモノズキくらいだったはずです。
いずれの要素でも他の移動手段と比べて大きく欠落せず、
また特に遠距離の場合、その速さが大きな強みとなるため、
主要な交通機関の1つとして定着しました。
日本の場合海外旅行となると、いきなり船かヒコーキの二択になりますし。
交通機関に求められる各要素の中で、近年特に「環境に優しいかどうか」の重要度が増してきました。
しかも、「より速く」という環境とは相反する要素も求められ続けています。
交通機関の環境性の大きな柱であるエネルギー効率について、次回以降の記事で話を進めてみます。
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。交通機関とエコ☆なるほどぉと読み
進みました。その②も楽しみです(^_^)
by (2008-01-05 08:14)
改めまして
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いしますm(__)m
経済性、安全性、快適性...ですよね。
by sak (2008-01-05 08:24)
ためになるなぁ・・・私には書けない記事です。
続きを楽しみにしています。
by an-kazu (2008-01-05 09:00)
乗り物の種類ごとの最適な速度を算定して、それに則って動かす。
というのが21世紀の移動手段に求められる課題と言えそうですね。
あるいは、通勤電車やミニバンなどのいかにも「空気抵抗なんて、なんも考えてませーん」なジャンルの乗り物でも、今後はそれを考えたデザインに変わっていくのでしょうか。
自転車は、何キロ出そうと己の脚とタイヤその他パーツと道路状況との相談すればよいことです。
したがって、走れる人によっては50km/hでも何キロでも。
自分は、せいぜい20km/h未満ですが。
それでも、走らせている間(製造時などの二酸化炭素は換算しない)は、化石燃料に起因する二酸化炭素を出さないので、エコロジーにふさわしい乗り物ではないかと思っています。
(^^)v
by tooshiba (2008-01-05 09:59)
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
飛行機のお話、よくわかりました。
飛行機のおかげで、私たちは遠くへ早く行けるんですね!
by masa (2008-01-05 10:15)
時速100マイルじゃあ遅い、でも126マイルでは2倍の出力が要るという事は
ガソリンも倍くいますね。
セヌナよりもっと早いのがいいと思っていましたが、やっぱりセヌナでいいや。
宝くじを頼りに自家用機の夢をみています。(^o^)
by bon (2008-01-05 12:07)
公共交通を使うことからまずエコを!
と言う人も多いですが、個人所有の乗り物が普及・進化していく背景には
快適さと言う要素が大きく関係しているわけですね。
新幹線や飛行機で永久指定席が取れたら、もっといける気がします(笑
by ひろ茶 (2008-01-05 13:12)
とりさん!楽しみにしています。
by hiro78 (2008-01-05 20:30)
こんにちは。
非常に興味のあるネタですね。
更新を楽しみに待っておきます!
by OILMAN (2008-01-05 20:40)
>>ヒコーキは空気が薄いところを~燃費イイ なるほど、この言い方が一番わかりやすいですね。 あと、地形はあまり関係ないので(国内は)、一直線の最短距離で結べるという点ですかね。
つづき、待ってます^^
by コスト (2008-01-05 22:54)
電車は設計の仕方でまだまだ空気抵抗は減らせそうな気がしますね。地下鉄や山手線などの低速・各駅停車は回生ブレーキを使うとか・・・。
by (2008-01-05 23:18)
謹賀新年、08年初訪問です^^
冷たい空気・重たい空気なら頻度高く体感していますし、
周囲の抵抗なら茶飯事です^^;
私感は次回のネタに被るかもしれないと自重して、
次回にカキコします。
by まさ (2008-01-06 02:05)
過去記事があまりに面白かったので、いくつか連続で読みふけり、この記事の事をすっかり忘れていたオイラです f^_^;
興味深い話しです (@o@)
それに、オイラ数学が好きだったので、こういう公式とか出てくるとワクワクします (^^)b
次は『エネルギー効率』ですか?
これまた面白そうな記事になりそうですね。
楽しみにしています (^0^)
あっ、そうそう、オイラ日常生活で、空気抵抗の凄さを身をもって感じていますよ。
全伏せ状態、200Km/h以上から上体を起こすと、後ろにぶっ飛ばされそうになります (^o^;)
by (2008-01-06 08:28)
何か、このネタを記事にすると、4つか5つぐらいになりそうですね。
エコで考えるトコロがさすがとりさんですね。私なら時間と金と疲れが視点になりそうです。
高知から東京に行くとすれば飛行機、夜行バス、JRの3つがありますが、
夜行バスは最も安くなりますが疲れますし、次の日は休みたくなりますので第二選択でしょうか。
JRだと1~2泊余計に日程を立てないといけないので意外に金が掛かります。
ただ、鉄道の場合は抵抗が少ないですから燃料代は一番少なくて済むでしょうが…
ただし、設備投資、点検、補修には最も金が掛かりそうなのが欠点ですね。
また土讃線を走る振り子式車両というのが意外に酔い易いのであまりJRは使いません。
ホテルパックもしくはバーゲンによる飛行機というのが今のところ第一選択でしょうかね。
とりさんなら、関東からは本州の範囲なら車中泊が一番エコだという結論かなと思ってますが、
高速代がバカみたいに掛かりますしねぇ…
一人乗りの車というヤツは高速代を考えると長距離は不経済です…
by Tripleseven (2008-01-06 13:22)
あ、ひとつ忘れてました。
空気抵抗を感じるならば少し危険ですが、台風の時風上に向かって歩くと良いです。
風速30m/secの風に向かって歩くと110km/hの空気の抵抗を味わえるはずです。
ただし、何が飛んでくるか分かりませんから、あまりお勧めはしません。
by Tripleseven (2008-01-06 13:25)
本年も宜しくお願い致します。
とりさん、楽しみにしております。
by オデコ (2008-01-06 16:04)
遅くなりましたが あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
飛行機に乗ると一瞬で到着してるんだなー
必ず汗だくで爆睡しちゃってるのです・・むぅ
by OTOKO (2008-01-06 23:19)
お勉強が終わったあたりで、そろそろ3択問題など如何でしょうか?(笑)お待ちしています。
by マリオ・デ・ニ-ロ (2008-01-07 00:33)
ご挨拶おくれましたがあけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。m(_ _)m
今回は久しぶりに頭を使うネタですねー。
一番地球上をはやく移動するには一度大気圏を出てしまった方がスピード出せますね。空気抵抗がゼロですから(^_^)ただ燃料はものすごく無駄に消費します。
by ジョルノ (2008-01-07 13:02)
皆様 コメント、nice! ありがとうございます。
■夢空さま
こちらこそ、本年もどうぞ宜しくお願い致しますm(_ _)m
数記事続く予定ですので、よろしければお付き合いくださいませ。
■sakさん
こちらこそ、本年もどうぞ宜しくお願い致しますm(_ _)m
オイラ、普段は交通機関をほとんど使わない頭デッカチです。
移動のスペシャリスト、sakさんの忌憚のないご意見をお待ちしております☆
■Krauseさん
nice! ありがとうございます。
■an-kazuさん
飽くまで素人の私見ですので~。
どうしてもヒコーキの側から目線になってしまいますので、船派のan-kazuさん、御容赦を。
■xml_xslさん
nice! ありがとうございます。
■tooshibaさん
>種類ごとの最適な速度
おおぉ、オイラが最後に言おうと思っていたことを!!
流石スルドイ~(@Д@)
>通勤電車やミニバン
利用者側の意識次第だと思います。
■ぴーすけ君さん
nice! ありがとうございます。
■masaさん
こちらこそ、本年もどうぞ宜しくお願い致しますm(_ _)m
海外旅行はやっぱりヒコーキですよね。
■bonさん
単純計算だとそうなりますが、一筋縄でいかないのがヒコーキ。
ヒコーキ編のところでそのへんのことも書きますので~。
■ひろ茶さん
いくらエコだからとはいえ、今さらイカダとか、カゴで数日かけて・・・という方法を選択する人はいないと思います。利便性も大きな要素ですよね。
>永久指定席
ひろ茶さん、出馬出馬!
■miffyさま
nice! ありがとうございます。
■letterwritingdayさん
nice! ありがとうございます。
■ccqさん
nice! ありがとうございます。
■hiro78さん
ありがとうございます!
ぼちぼちいきますので~。
■OILMANさん
先日、最新の原油枯渇年数?が発表になりましたが・・・。
OILMANさんの業界も今後どんな変化を見せるのでしょうか・・・。
■コストさん
>一直線
そういう飛び方ができるのがヒコーキのメリットですよね~。
■こけもも:さん
できることはいろいろやって欲しいですね~。
■まささん
アハハ、いろいろ空気読んでますね。
まささんの発想にはオイラかないませんよ。
ご意見を楽しみにお待ちしております。
■くずさん
過去記事読んで頂いたんですか~。嬉しいなー。
芸風の違う記事もあると思いますが・・・。
>全伏せ状態
サラッとなんちゅう恐ろしいことを・・・(@Д@)
バ○クのエアブレーキですね。
||o| (| ̄| ̄|) |o||ガッシャーン!! の前に命おとさないでくださいよ、マジで!!
■Triplesevenさん
>4つか5つぐらい
確かにそのくらいいくかもしれません。
オイラも、普段の趣味や車中泊では、二酸化炭素排出量論議とは無縁のことをしてますからね。偉そうなことは言えません^^;
>台風の時
四国にはすんごい台風がきますよねぇ><
■オデコさん
ありがとうございます。
こちらこそ、本年もどうぞ宜しくお願い致しますm(_ _)m
■OTOKOさん
本年もどうぞ宜しくお願い致しますm(_ _)m
アハハ、汗だくで爆睡ですか^^;
機会がありましたら、OTOKOさんのテクで素敵な空の写真をお願いします~。
■アスランマリオさん
>3択問題
しばらくやってませんよね。
いえ、ネタはあるんですよ。昨年の秋頃から。
ただ、どうやって問題にするかが思いつかないんです~><
でもそのうち出したいと思ってますので。
■ジョルノ飛曹長殿
こちらこそ、本年もどうぞ宜しくお願い致しますm(_ _)m
>大気圏を出て
スピードを追求すると、最後はソレですよね。
一度やってみたいんですけど・・・。
by とり (2008-01-07 19:08)
う~む、なるほど・・・・・
とわかったつもり。
by 赤と青 (2008-01-08 02:20)
■オデコさん
nice! ありがとうございます。
■赤と青さん
小難しい記事ですみません^^;
by とり (2008-01-10 21:47)