十勝西部地区(新得)農道離着陸場 [├空港]
2009年7月訪問 2022/12更新
北海道上川郡にある「新得(西部地区)農道離着陸場」。
農道離着陸場は全国8ヵ所に作られました
北海道北見地区農道離着陸場(スカイポートきたみ)
〃 新得町農道離着陸場
〃 美唄市農道離着陸場(スカイポート美唄)
〃 余市農道離着陸場(あっぷるぽーと余市)
福島県福島市農道離着陸場(ふくしまスカイパーク)
岐阜県飛騨農道離着陸場(飛騨エアパーク)
岡山県笠岡地区農道離着陸場(笠岡ふれあい空港)
大分県豊肥地区農道着陸場(大分県央飛行場)
今回の旅行で上の2つ、北見と、当新得にお邪魔して、これで一応全部見たのでした。
お邪魔する前にネットでいろいろ調べてはみるのですが、
他の7つが公式サイトを持っていたりするのと対照的に、
最も情報がないのがこの新得で、非常に気になってました。
ここだけ愛称もついてないし。
で、イザ行ってみたら、「新得」ではなく上の写真の通り「十勝西部地区」になっていて、
「十勝西部地区農道離着陸場」で検索すると、これまでは調べられなかった地元情報がいろいろ引っ掛かりました。
案の定というか、門が閉じられていてまったく人気がありません。
カメラをぐーっと左に振ると…
滑走路に出られるようになっています。
よく見ると、向こう側に抜けられるようになってますね。
看板には「滑走路、エプロンを許可なく使用することを禁じる」と書かれてますが、
横断するだけならいいのかしらん。
タイヤの泥もついてるし。
迷ったのですが、滑走路の方には行きませんでした。
R/W35側
R/W17側
周辺を回ってみたら、ランウエイエンド付近に出られました。
R/W35側
R/W17側
供用開始からしばらくは、仙台経由で東京や関西方面に地場の農産物を運んでいた(年間約30回)
のですが、1回のフライトにかかるコストは約40万円で、飛べば飛ぶほど赤字の状態だったそうです。
この農道離着陸場の運営は第3セクター方式で、町、農協、西洋環境開発(株)、
生産者でつくる西十勝フライト農業公社(株)などの共同体によって推進されることになりました。
事業開始当時は大規模消費圏に空輸しても採算の取れる高付加価値農産物はありませんでした。
それが可能になる農産物を作り出す計画だったのですが、この試みはうまくいきませんでした。
結局他の農道空港の例にもれず、農産物の空輸のみでは採算が取れず、
現在は多目的利用による有効活用の道を模索しているのですが、
地元議会の議事録を拝見すると、飛行場を活用したい側と地元との意識のズレがあり、なかなか難しい状況のようです。
上川郡・新得(西部地区)農道離着陸場
新得(西部地区)農道離着陸場 データ
設置管理者:新得町
所在地:北海道上川郡新得町字上佐幌東1線
標 点:N43°04′32″E142°52′37″
座 標:210.3
滑走路:800m×25m
磁方位:17/35
(座標はグーグルアースから)
沿革
1989年 建設計画 総事業費5億1900万円
1990年 着工
1991年08月 滑走路800m×25m完成
11月 付帯施設完成
1992年07月 完成
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