ロタコ(御勅使川飛行場)跡地 [├空港]
2009年10月訪問 2023/1更新
撮影年月日1948/10/19(USA M1196-A 103)■
出典:国土地理院ウェブサイト(地理院データを加工して作成)
終戦直前、東京の立川航空廠の機能を分散する目的で甲府盆地の西部、御勅使川扇状地に秘匿飛行場が計画されました。
飛行場の名称を「ロタコ」と言います。
なんとも変った名称ですが、「ロタコ」の「ロ」は、「イロハのロ」で「第2」を表し、
「タ」は「立川」、「コ」は「航空廠」をそれぞれ表すとされています。
「ロタコ」→「第2立川航空廠」ということですね。
戦時中の文書では地名から「御勅使川原(みだいがわら)飛行場」 などの呼称で記載されているそうです。
この飛行場跡地には掩体壕の基礎が3つ残ってまして、
これは1,2号掩体のどちらかの基礎部分です(この奥にもう1つありました)
3号掩体基礎
手前に基礎が少し見えてますが、ここから奥のブロック塀にかけて掩体壕があったと思われます。
A地点:誘導路跡の道路
ゆるやかに右に曲がった先に滑走路があったハズです。
B地点
恐らくこの方向に滑走路が伸びていたと思うのですが…
B地点
左側は果樹園です。
C地点
滑走路北端と思われる部分
ここから真っすぐ滑走路が伸びていたはずです。
山梨県・ロタコ(御勅使川飛行場)跡地
秘匿飛行場というその性格からか、滑走路や飛行機を隠した掩体壕 、誘導路、地下壕、兵舎、航空本部などロタコを構成する諸施設は、3キロ四方の広範囲に分散して配置され、扇状地や西に接する山地の山裾に点在していました
ロタコ飛行場 データ
設置管理者:旧陸軍
種 別:陸上飛行場
所在地:山梨県南アルプス市有野、飯野
座 標:N35°39′19″E138°27′10″
面 積:800ha
滑走路:1,500m×100m
方 位:17/35
(座標、方位はグーグルアースから)
沿革
1944年秋頃 工事が一部始まる
1945年03月 地域住民を総動員して工事本格化する。工事は終戦の日まで続けられた
2005年 南アルプス市教育委員会による発掘調査、聞き取り調査実施
関連サイト:
南アルプス市/遺跡で散歩 vol.5「戦争遺跡『ロタコ』を歩く」■
南アルプス市/ロタコ(御勅使河原飛行場)跡3号掩体壕■
この記事の資料:
山梨県南アルプス市/ロタコ(御勅使河原飛行場跡)